Kazakhstan

国名:カザフスタン共和国

首都:ヌルスルタン(旧名アスタナ)

言語:カザフ語(国家語)・ロシア語(公用語)

面積:2,725,000㎢

人口:1,860万人(2019年)

通貨:テンゲ(KZT)

  地理

 カザフスタンは世界最大の内陸国として知られています。面積は272万4,900km2で、日本の約7倍の広さを持つ広大な国です。国土のほとんどは平地で、砂漠や草原に覆われています。湖が多いことでも知られ、カスピ海やアラル海に面し、国内にはバルハシ湖などがあります。西側の一部はウラル山脈をまたいでヨーロッパに属しています。

  人口・都市

 カザフスタンの人口は約1,807万人で、関西地方の人口より少し少ないぐらいの人口です。人口密度は6人/km2で、これは中央アジアの中で最も低く、ロシアよりも低い人口密度です。しかしながら都市には活気が満ちており、最大の都市アルマトイの人口は約150万人で、中央アジア一の国際都市となっています。ソビエト連邦が解体されたときのアルマアタ宣言が採択されたのものこのアルマトイです(アルマアタはアルマトイの旧名)。

  言語

 カザフスタンの公用語は二つあり、一つはロシア語、もう一つはカザフ語です。カザフ語はカザフスタンの国家語にもなっており、カザフ人を中心に話されています。カザフ語はチュルク語族という言語グループに属していて、これはトルコ語などと同じグループで文法などが日本語に似ています。また隣国キルギスの国家語キルギス語とも近い関係にあります。

 カザフスタンは近年カザフ語の普及に取り組んでいますが、カザフスタンに住む異なる民族間の公用語はもっぱらロシア語であり、ロシア語の重要性はいまだに健在です。 カザフ語とロシア語の他は、ウズベク語、ウクライナ語、ドイツ語などが話されています。

  宗教

 カザフスタンではイスラム教が広く信仰されており、人口の約70%にあたる人々がムスリムです。とはいえ、中央アジア共通の特徴として戒律はあまり厳しくなく、飲酒は日常的です。人口の20%に当たるロシア人はロシア正教会を信仰しています。

  民族

 カザフスタンの人口の約7割はカザフ人です。カザフ人はカザフスタンだけではなく、近隣のロシアや中国にも広く暮らしています。カザフ人はもともと遊牧民族であり、ジュズと呼ばれる部族連合の単位で生活していました。定住化が進んだ今でもこのジュズの影響は強く残っています。

 次いで人口の2割を占めるのがロシア人です。ロシア人はソ連時代にはカザフ人よりも多い人口を誇っていましたが、カザフスタン独立以後ロシアへ帰還し、現在も年々減少しています。

 そのほか、ウズベク人、ウイグル人、タタール人など他の中央アジアの民族が住んでいます。また、ソ連時代に移住したウクライナ人やドイツ人、高麗人もおり、民族的に多様です。高麗人は朝鮮半島から移ってきた朝鮮人の子孫ですが、今では朝鮮語が話せない人も多いようです。

  歴史

 カザフスタンの歴史は、遊牧民の歴史といっても過言ではありません。 歴史書に最初に現れるカザフスタンの地に暮らした民族は、スキタイやサカなどの遊牧民でした。彼らは中国やペルシアといった大国の間にあり、時に脅かし、時に服属するといった関係を保っていました。また、突厥やモンゴル帝国などの他の強大な遊牧国家に支配されることもありました。

 カザフスタンがカザフ人の国家と認識されるようになったのは、15世紀に興ったカザフ・ハン国からです。「カザフ」とはチュルク系の言葉で放浪者や独立した人を指す言葉で、カザフ・ハン国は前身のブハラ・ハン国から分離した人たちによって建てられました。

 カザフ・ハン国はその後ジュズに解体され、ロシア帝国の支配下に入ります。ロシア人の統治はソ連に引き継がれ、現在のカザフスタンにカザフ・ソビエト社会主義共和国が建国されました。ソ連時代はカザフスタンの草原にバイコヌール宇宙基地が建設され、ソ連の宇宙開発の舞台となりました。バイコヌール宇宙基地は現在ロシアの租借地となっており、今でも宇宙開発の重要な拠点となっています。 ソ連崩壊後はカザフスタン共和国として独立し今に至ります。

おすすめのアクティビティ

アルマトイ街歩き

 カザフスタン最大の都市アルマトイは、中央アジア中から人が集まる国際都市です。街から南に天山山脈が見え、反対側にはカザフの大草原が広がる風光明媚な都市です。 アルマトイの国立博物館ではカザフスタンや中央アジアの歴史が詳細に解説され、展示物も多く決して飽きることはありません。また、民族楽器博物館というユニークな博物館もあります。

 街中の公園にはゼンコフ教会というロシア正教会の教会があります。正教会特有のかわいらしい外観や、豪華に装飾された内部など、見どころ満載です。

 また、街の南部にはコクトベという小高い丘があって、上が行楽地になっています。ロープウェイで丘の上に上ると、トレードマークの観覧車がお出迎えです。コクトベからはアルマトイの街を一望することができ、また観覧車の他にもコースターなどのアトラクションがありますので、ご家族向けにも最適です。

未来都市ヌルスルタン

 カザフスタン北部の街ヌルスルタン(旧名アスタナ)は、カザフスタンの首都になるべく、ほとんど何もないところから造られた計画都市です。都市計画は日本の建築家黒川紀章によるもので、独特の近未来的な景観をしています。草原に立ち並ぶガラス張りビルや、夜景に輝く白いモスク、青い空に輝くバイテレクの塔を見れば、ここが一体どこなのか分からなくなる不思議な感覚が得られることでしょう。

 また、街には2017年のアスタナ万博で使われた施設が残っており、万博記念公園として展示されています。旧カザフ館「ヌル・アレム」はそのまま科学博物館になっており、八階建てのパビリオン内を自由に見ることができます。

おすすめのお土産

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チョコレート・ラハト

 カザフスタンのおすすめのお土産は、ラハトという会社のチョコレートです。その名も「KAZAKHSTAN」で、国旗と同じ青色に金色の紋章が描かれたパッケージが特徴です。このチョコレートは中央アジアでは有名で、カザフスタンに来る人は必ず買っていきます。世界でいくつもの賞を受賞した国際的にも認められた品です。

渡航情報

渡航情報

 現在、直行便が成田から首都のヌルスルタンまで週二回運航しています。航空会社はSCAT航空で、カザフスタン第二の航空会社です。最大の都市アルマトイまでは、韓国の仁川を経由していくことがおすすめです。

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